主な処分方法
遅かれ早かれ暖房器具も劣化していき、いつかは使えなくなってしまいます。もしくは新製品を購入して、古い方を使用しなくなるケースも多く見受けられます。
いずれにせよ、その場合は処分をすることも視野に入れなければなりません。しかし、どうのように廃棄すれば良いのか分からないという人も見受けられます。そうであれば、基本的に以下に示す4つの方法を検討してみましょう。
粗大ゴミとして自治体に出す
具体的な手順などは自治体によって異なりますが、窓口に連絡をして依頼をするのが一般的です。この場合は品目やサイズを伝えることで、回収する日時や費用を告げられるでしょう。受付番号も伝えられるので、それを紙に書いて貼り付けておくのが一般的です。
分解した粗大ゴミを紐で縛って、分かりやすい位置に貼り付けておきます。かなり細かく分解できた場合は、大型のポリ袋に入れておき、そこに貼るようにしてください。ただし、これらの方法は自治体によって異なるので、依頼をする際にしっかり確認しておくことが重要です。
日時に関してはかなり先になってしまうケースも見られます。自治体の回収スケジュールに従う形になるので、早くしてほしいと要求しても通らないことがほとんどです。自分で自治体の廃品処理場に持ち込めるなら、回収を待つよりも早めに処分してもらえる場合もあります。いずれにせよ予約が必要になる点は変わらないので気を付けましょう。
家電を購入した店舗で引き取ってもらう
購入した店舗に相談すれば引き取ってもらえる場合があります。ただし、法律的に店舗が義務を負っているわけえはないので、断られる覚悟もしておきましょう。
店舗側には処分の費用がかかるため、基本的にはある程度の値段の製品を購入するケースのみ通用します。電池を買ったぐらいで頼んでも拒否される可能性が非常に高いです。同じジャンルの暖房器具を購入すると話が通りやすいでしょう。「新製品を買いたいけれど、持っているけど処分が面倒だから迷っている」というように相談するのです。そうすれば、購入してほしい店舗側が解決策として提案してくれることを見込めます。
リサイクル店に持っていく
リユースという言葉が流行っており、中古市場は以前よりも活性化しています。そこに目を付けて、リサイクル店に持っていくのも一つの手です。自分で持ち込むことが基本ですが、電話やメールで連絡すると取りに来てくれるリサイクル店も少なくありません。いずれにせよ、査定をしてもらう必要があるので注意してください。
その結果、状態が悪いと判断あれて買取を拒否される可能性もあります。たとえ売れたとしても二束三文にしかならないこともあるでしょう。しかし、もともと廃棄するつもりであったなら、わずかにでも収入が得られるのは喜ばしいことです。反対に、とても状態が良い製品であれば、半額程度で買い取ってもらえるケースもあります。
また1つの店舗だけでなく、いくつかの店舗に見積もりを依頼することも重要なポイントです。店舗によって驚くほど買値に差がつくこともあるので、最も高いところを選ぶようにしましょう。
不用品回収業者に依頼する
ゴミを処分してくれる組織は自治体だけではありません。事業として不用品回収を行っている業者も、希望を伝えればしっかり対応してくれます。こちらの場合は電話をするだけで、即日対応してもらえるケースも珍しくありません。費用が発生することに注意が必要ですが、事前に見積もりを頼んでおけば、高すぎて驚くような結果にはならないでしょう。
少しでもコストを下げたいなら、相見積もりをとって一番安いところに依頼してください。大きな暖房器具の処分に負担がかからないこともメリットです。どれだけ大きくても家の中まで取りにきてくれるので、基本的には依頼者の力仕事は発生しません。マンションやアパートで暮らしていると、ゴミの収集場所まで運ぶのが大変なケースもよくあります。
処分方法に注意が必要な暖房器具
暖房器具のなかには廃棄に注意が必要なものも存在します。うかつに廃棄しようとすると、注意を受けたり事故が起こったりするケースもあるので気を杖ってください。少なくとも以下の3点については詳しく把握しておくことが大事です。
石油ストーブ
こちらは灯油を燃料として空気を暖める暖房器具です。そのため、処分のタイミングで灯油が残っているケースもあるでしょう。可燃性の液体であるため、回収後の工程において何らかの原因により着火すると非常に危険です。そのため、残った分を必ず処理してから廃棄するようにしてください。中身が全く残っていない状態で捨てることが望ましいです。
ただし、安易に抜いて良いというわけではありません。特に電池を使用する石油ストーブについては警戒しなければなりません。着火の恐れを考慮して最初に電池を取り外しておくことが大切です。さらに、灯油を排水口に流してはいけない点も覚えておきましょう。
最も簡単な処理の方法は、季節に関係なく使い切ってしまうことです。それが難しければ最寄りのガソリンスタンドに相談してみてください。無料のケースもありますが、有料であることを想定してお金を持っていったほうが無難です。有料だからといって川などに捨てないようにしましょう。
オイルヒーターはオイルを抜かなければいけない場合も
一般的にオイルヒーターに関しては、オイルを抜かなくても処分してもらえるケースが多いです。しかし、必ずしもそうとは限らないことを理解しておく必要があります。なぜなら自治体によってはオイルを抜くことを義務付けているケースもあるからです。そのため、回収を依頼するときに自治体のルールを確かめておくことが大切です。
もし抜く必要があると言われたら、本体のパネルの横を見てください。その下の方にあるネジを回して外すことで、内部の機構を確認できるようになります。ヒーターの部分にオイルが入っているので穴を開けて排出させなければなりません。
その際に電動ドリルなどの工具が必要になるケースもよくあります。うまく穴を開けられたら床にこぼれないように、新聞紙などで吸い取るようにします。それらを自治体の指定するビニール袋に入れて、燃えるゴミとして捨てると良いでしょう。ただし、これはあくまでも一般的な処分の方法です。
自治体によってはカイロの捨て方さえ違う
上記のように、自治体ごとにゴミの廃棄の方法はさまざまです。一般的な方法を知っていても通用しないケースがあることを知っておかなければなりません。
たとえば、燃えるゴミと燃えないゴミというカテゴリすら違う場合もあるのです。したがって、実際に自治体に尋ねないと正しい廃棄の方法は分かりません。自治体が配布しているパンフレットなどに記載されていることも多いです。町内会の会長や副会長に問い合わせてみることも有効でしょう。ただし、いずれの場合でも基本的には中身を出さずに処分することになります。
不用品回収会社に依頼するメリット
不用品回収が便利だと知っていても、具体的なメリットまでは把握していない人も多いです。具体的なメリットは以下の3点なので、これらの恩恵が自分にとって大きいか検討してみましょう。
引取りに来てくれる
自分で持っていかなくて良いことが最大のメリットです。たいていの業者は電話を1本入れるだけで、すみやかに回収に来てくれます。その日の都合が悪いなら、あらためて日時を指定するとそれに従ってくれます。他のゴミも持っていてもらいたいので、急に来られると困るという人もいるでしょう。分別する時間が必要だと考えているとそう感じてしまいます。
しかし、分別をしなく良いこともメリットとして挙げられます。自治体のような細かなルールを設けているケースが少ないからです。たとえば、暖房器具の他に衣類や玩具などのゴミがあっても、そのまま引き取ってもらえます。
家事や仕事で忙しい人は非常に助かりますし、自分や家にダメージを負わせることも防げます。不用品回収業者は床や壁をしっかり養生してから作業するので、傷つけられてトラブルになるリスクも少ないです。
その場で買い取りしてくれる業者も
不用品回収というと単純に処分してくれるだけの業者だと思っている人もいます。しかしリサイクル店のような機能を持っているところも少なくありません。まだ使えそうな物があった場合、買値を付けてくれることも多いです。有料で引き取ってもらうはずが、逆にお金をもらえると非常に嬉しいでしょう。
お金をもらえなくても、引き取りの料金と相殺されて無料になるケースも珍しくありません。もちろん予想以上に高い値が付くケースも見受けられます。たとえば、暖房器具がとても古くてスペック的には値が付かない場合でも、アンティークとして価値を認められる場合もあるのです。したがって、依頼するときに買い取りに対応しているのか確認してみると良いでしょう。
対応している場合はホームページに記載しているのが一般的なので、連絡をする前に目を通しておくとスムーズに依頼できます。
オイル抜きや配線外しをしなくて良い
分別以外の煩わしい作業をすべて省略できることもメリットの一つです。前述のように、暖房器具によってはオイルを抜かなければならないケースもあります。その他にも配線を外すような作業が発生するケースも珍しくありません。
DIYなどに慣れている人であれば問題なくても、工具を家に置いていないような人にとってはハードルが高いです。必要であることは理解していても、それが面倒でなかなか廃棄できないという人も多く見受けられます。不用品回収を依頼すれば、そのような作業を自分行う必要がありません。
業者は店に持ち帰った後に実施しておいてくれるからです。目の前でやってもらわないと心配なら、事前にそう伝えておくと良いでしょう。いずれにせよ、自分で済ませておくように言ってくる業者はほとんどありません。
まとめ
暖房器具は処分が難しいアイテムの一つです。そのため、むやみに増やすのは避けたほうが良いですが、生活の状態によっては購入せざるを得ない場合もあるでしょう。
たとえば、結婚や出産など家族が増えるタイミングで必要になることが多いです。そして、子どもが独立した場合などに不要になるケースも同様に多いのです。そうなってから困らないように、事前に処分の方法を確認しておくことが重要です。粗大ゴミとして捨てるのが基本ですが、何らかな事情によって不可能な場合もあるでしょう。
高齢になって力仕事が不可能な場合や単純に時間が足りない場合などもあります。どのような方法があるのか知っていれば、自分に合った最適な手段を選択できるので、まずは正しい知識を身につけることから始めましょう。